飲食業界を甘く見ていた。行列の出来るとんかつ屋『君に、揚げる。』の代表が語る成功秘話

2017年11月にオープンしたとんかつ屋『君に、揚げる。』は、オープン当初から行列の出来る人気店だ。代表 諏訪秋彦が語るのは、苦い挫折経験。そんな彼が飲食業界を辞めなかったのは、目の前にお客様の笑顔があったから。25歳の時に1人で総合食肉卸を始めてから、肉一筋で生きてきた代表 諏訪の経歴、価値観について探っていく。

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2店舗のとんかつ屋を潰した果てに、『君に、揚げる。』を成功へ導いた“心境の変化”についてお話します

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みなさま初めまして。
2017年11月、池袋にオープンしたとんかつ屋『君に、揚げる。』代表の諏訪 秋彦(すわ あきひこ)です。

『君に、揚げる。』はカウンターのみの小さなお店ですが、有り難いことに、毎日行列が出来るほどお客様に足を運んで頂いております。

しかし、実は『君に揚げる。』の前にも2店舗とんかつ屋を作っており、そのどちらも潰れてしまっているんです。

『君に揚げる。』だけが成功した理由は、僕の思いの変化にあると思っています。

父親の経営していた肉屋を譲り受け、25歳で卸業をスタート

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もともと親父が商店街でお肉屋を営んでいたんですけど上手く行かなくて、その店を閉めることになったんですね。
それが、私がちょうど25歳の時で、その店を使って親父の経営していた「小売」を辞めて「卸」を始めたんです。

ざっくり言うと、「小売」というのは肉屋とか魚屋みたいに消費者に直接品物を売る仕事で、「卸」は生産者から仕入れた品物をレストランや居酒屋、病院などに卸す仕事。

当時、廃れていく商店街の小売業者は、卸業なら可能性があるんじゃないかって誰もが思っていたんですよ。
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だから僕も「諏訪精肉店」って名前で卸業を始めて、それから10年間1人で肉を卸していました。
初めは親父が仕入れをしていた生産者から肉を買っていたんですけど、それが嫌で、全部変えていきました。
「小売」から「卸」にしたのも、親父とは全く違うことをしたかったからなんです。
まだ若かったから「親父と同じことはしたくない」っていうプライドが強かったんですよ。
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それから株式会社ナチュラルポークリンクを設立して、総合食肉卸業を始めました。
1人でやっていた時には自分が気に入った肉しか仕入れていなかったんですけど、規模がどんどん大きくなるにつれて、それだけじゃ成り立たなくなって。
取引先の希望に合わせて、様々な生産者からお肉を仕入れるようになっていきました。

「嬉嬉豚」に惚れた。無名の豚をブランド化したいという新たな目標が生まれた

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そんな時に出会ったのが、『君に、揚げる。』のとんかつにも使用している「嬉嬉豚(うれうれぶた)」です。
初めて食べた時は、一人でも多くの人に「この豚を喰ってみろ」と言いたかった。

高い豚肉が美味いのは当たり前だけど、そこまで値段が張らないのにこれだけ美味い豚肉があるのかと、当時物凄く衝撃を受けたのを覚えています。

それで、群馬県の一つの牧場でしか育てていない無名の豚を、どうにかブランド化したいという新たな目標が浮かびました。

「嬉嬉豚」という名前は僕が付けたんですけど、「食べて嬉しい、食べて貰って嬉しい」という意味が込められています。

『君に、揚げる』オープン前に3度の苦い挫折を味わった

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2017年の11月に『君に、揚げる。』をオープンしたんですが、実は飲食店の経営はこの店が初めてではないんです。

見ず知らずの飲食業界に足を踏み入れたきっかけは、その当時工場に面接を受けにきた男の子の履歴書に「キッチンジロー」と書いてあったこと。

その子は洋食チェーン店である「キッチンジロー」の一店舗を買い取って自分で経営していたんですけど、経営が成り立たなくて店を閉めてしまったと言うんです。

じゃあ私が経営は何とかするから、一緒に再スタートしないかと言ったんですね。
それで「キッチントップ」という名前に変更して、閉めていたお店をまたオープンさせました。

けれど結局その店は潰れてしまって、その後に出した2店舗のとんかつ屋も次々に潰れて無くなってしまいました。

「柔らかい肉が美味い」世間の常識を覆したかった

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今の世の中って「柔らかい肉が美味い」っていう考え方が浸透していると思うんです。
でも私の中では「肉は固いもんだ。噛んで噛んで味が出る」という1つの信念があって。
自分の好きなとんかつ屋は、そういう“肉を食わせる”とんかつを出していて、自分もそういうのがやりたいなと思っていました。

でも、見事に世の中のニーズと噛み合いませんでしたね。

当時は俺が旨いと思うものを出していれば、お客様も当たり前に寄ってくるものだろうと思っていたんです。でも世間は認めてくれませんでした。
今思えば、飲食業界を甘く見ていましたね。

それによって、抱いていた自信がことごとく崩れ落ちました。
でもこの失敗があったからこそ、人の話を聞くようになりました。
周りの意見を聞きながら、お客様が求めているものと自分の理想をすり合わせて行って、今の『君に、揚げる』のメニューは完成しました。

お客様の笑顔で、自分も笑顔になれる

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『君に、揚げる。』は現在、母娘2人でお店を回しています。
小さい店とはいえ、1日に何百食もとんかつを揚げる2人は根性が座っていますね。
このお店がここまで来れたのも、彼女たちだったからこそだと思っています。

結局飲食店って、働いている人が一番大事だと思っています。
彼女たちは飲食業が、たまにしんどい時があっても、楽しい仕事であることを実感しています。
自分が楽しまなければ、お客様も楽しいと思えないじゃないですか。

それを見事に体現してくれた彼女たちは、お客様の笑顔で自分たちも笑顔になる、そんなストレートな心を持っているんですね。
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給料や働き方は、人それぞれで違って良いと思います。
自分は稼ぎたいからたくさん働きたいっていう人が居ても良いし、自分は週2日しか働けないからこれぐらいの給料が貰えれば良いっていう人が居ても良い。
自分の希望と違うことをしたって、結局続かなくて辞めてしまうんですよ。
だからまず、希望を聞くようにしています。

誰かの役に立つために、毎日働いています

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例えば「お金が山程あったら、あなたは働きますか?」という問いに対して、「お金に困らないのであれば遊んで暮らす」と答える人は多いと思います。
でも実際毎日毎日遊んで暮らすことを想像すると、それはそれで、しんどいんじゃないかなって。
僕の中の働く意味って、「誰かの役に立つ」ってことなんです。
どんな仕事でも誰かの役に立っていると思うし、そう思わないとやっていられない時もあります。
それが生きがいになっている部分もあるから、これが無くなったら生きる意味も見失うのではないかなと思うんです。

人生は一度きり。チャレンジしないと勿体無いですよ

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どんな仕事でも、一生懸命やっていれば将来は開けていきます。
自分に合っている、合っていないじゃなくて、とにかく目の前の仕事を一生懸命やる。
合っている仕事は後から自然とやってくるものです。

それから、最終的には独立を目指すことをおすすめします。
人生は一回きりですから、チャレンジしないと勿体無いですよ。
失敗しても一生懸命やっていたら助けてくれる人はいる、だから決してマイナスにはならないです。

最後まで読んで頂きありがとうございます。
少しでも一緒に働いてみたいと思って下さる方がいましたら、まずはうちのとんかつを食べにいらして下さい。

少しでも気になったら、
ぜひ一度お店・会社に遊びに来てください

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